【ネタバレあり感想】ドキドキ文芸部プラス!

ジャンル ビジュアルノベル
発売元

PLAYISM

開発

Team Salvato

機種 Steam Switch PS4 PS5
配信日 2017年9月22日 2021年10月7日 2021年10月7日 2021年10月7日

本記事はネタバレ全開記事となります。

閲覧時はご注意願います。

プレイのきっかけ

まず断っておくと筆者は恋愛ゲーム全般に興味がない。

だがこれは「ただのギャルゲーではない」「ネタバレになるのでそれ以上は言えない

」という評判を耳にした結果、具体的にどういう作品か全くわからなかったので興味を惹かれた。

そんな折Epic Gamesの1週間無料配布ゲーム(2024/2/9~2024/2/16)に選ばれていたのでプレイするに至った次第である。よってこれが生まれて初めてのギャルゲー。

詩作に耽る日常描写が面白い

始めてみて意外だったのは「文芸部」という題材に真面目に向き合っていたことである。ギャルゲーというのはてっきり色恋の話しかないものと思っていたのでその偏見を恥じた。

ヒロインたちにはそれぞれ自分の作風に拘りがあって真剣に自分の文学表現と向き合っていた。だから彼女たちがその作風に至るまでにどんな経験を重ねてきたかというバックボーンに興味を抱いたし、彼女たちの詩はどういう心情を表現しているのかを考えながら読み進めた。

2周目に起こったこと

最初の日常描写を思いの外楽しんだので、2周目が始まってからは実はがっかりしてしまった。

ただのギャルゲーでないこと、ホラー描写があることは事前にわかっていたのでそこは問題ではない。落胆の原因はメタフィクションだったことである。

1周目で文芸の活動を通じてヒロインたちの性格や背景が一人の人間として立ち上がってくる描写に魅力を覚えたところだったので、彼女たちがゲーム内ゲームのキャラに過ぎなかったことが酷く残念に思えたのだ。

ヒロインの1人が消失した後は彼女の好きな言葉は他のヒロインに割り当てられてしまった、つまり彼女を形成した背景なんてものは存在しないし代替の効くものだったというのが残念だった。

私の勝手な願望だがホラー要素にしても例えば作風の相違からくる創作の情熱がぶつかり合った結果起こるものであって欲しかったんだと思う。言い換えればそれだけヒロインたちの「人間」としての描写に魅力を感じていたのだと思う。

一応断っておくとメタフィクション構造であることはちゃんと活かされてるし、ゲームならではの演出の面白さも確かにあったので本作が評価されている理由はわかる。

私が今ブログを書いている理由

「人は社会的フィードバックを欲するようにプログラムされているの」

「だから内向的な人間にとって人生はややこしいのよ」

3週目のモニカが延々と話している中で、私にとって核心をつくような話があって強く心に残った。

私も内向的な性格であるしこんな駄文を曝け出すのは恥ずかしいという思いも確かにある。その一方で誰かと共有したいという思いやフィードバックを欲しているというのも確かにあるから公開している。

マイナーなゲームをプレイするときに個人ブログの何気ないプレイ日記がヒントになったこともあったから、私も何かの拍子に誰かの助けになればいいかなくらいに思っている。