ジャンル | ADV | ||
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開発元 |
株式会社オレンジ |
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発売元 |
株式会社オレンジ |
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機種 | Switch | Steam | PS4 |
配信日 | 2020年3月12日 | 2020年9月24日 | 2020年9月24日 |
2Dミステリアドベンチャーを多く手掛ける株式会社オレンジの作品。
元はスマートフォン向けに章単位で発売されていたようだが、筆者がプレイしたのはSwitch版となる。
本記事はネタバレありの感想となる。ネタバレなしに留めた内容の記事も別途作成している。本記事では概要は省いているので気になる人はそちらも参照して欲しい。
lee-to-mass-games.hatenablog.com
4章の問題点/3章までは続きが気になる推進力があるが…
先に気になった点について述べておきたい。それはほぼ4章の内容に集約される。
4章での大きな出来事が下記の2点だったので個人的にこの章はいまひとつと感じた。
自殺してたかもしれないアーヴィング
1章~3章はアーヴィングが黒幕や実行犯に狙われてエリーが殺害を阻止するという内容である。
だが4章でエリーが見た予知夢はアーヴィングの自殺である。
端的にまとめると精神的に不安定になっているところを言葉で刺されて衝動的に自殺してしまうということになるのだが…気持ちはわからなくもないが既にエリーに何度も助けられておいてその選択はないんじゃないの?というのが正直な感想である。
双子の情報の開示タイミング
4章で実はアーヴィングに双子の兄弟がいることが判明する。
ノックスの十戒では双子の情報は最初から提示しておくべきというのがある。必ずしも守るべき法則ではないが、本作の情報開示タイミングとしては遅いと感じた。
意外な結末
双子の兄登場
4章で双子の情報が明かされたところで、満を持して5章でその正体が明らかになる。
正直このまま双子が黒幕だったらがっかりかなと思っていたのだが、もう一段階捻りが加えられていた。
事件の黒幕
黒幕は「アーヴィングの婚約者」のレイラであった。
「アーヴィングの婚約者」というのは彼女の自称であったのだが、真相を知ると全く意味が変わってくる。
中盤でアーヴィングとエリーが一緒にいるところを睨んでいるシーンがあったのだが、その時はてっきり嫉妬心からくるものかと思っていた。
ところが実際はアーヴィング殺害計画を悉く阻止するエリーに向けた敵意だったわけだ。
ミスリードがきちんと機能していて後からそういう伏線だったのかと腑に落ちる展開だったので最終局面が非常に面白かった。
エンディングについて
本記事では全く触れてなかったが、登場人物の中にユーインという男性がいて、エリーとの恋愛EDの候補である。
ただ本筋がアーヴィングの殺害阻止に終始しているのでユーインEDはとってつけたように感じてしまった。
キャラクターとしてはユーインも相応の魅力があり、物語の盛り立て役になっていたと思う。だが私の心情してはエリーはずっとアーヴィングのために頑張ってきたのだからアーヴィングと結ばれて欲しいと思ってしまう。
尤も恋愛要素自体がおまけみたいなものなので、差分の楽しみ方が用意されているのは良いことだと思う。
私はミステリ部分を総合して満足感ある作品だったと思っている。