【感想】Picontier / ピコンティア(メインストーリー終了まで)

ジャンル スローライフRPG
発売元

フライハイワーク

開発

スキップモア

機種 Steam Switch
配信日 2022年4月1日 2023年6月29日

Switch版でプレイ。フシギな島で農作物を育てたり島民と交流したりしながら過ごすスローライフ系のゲーム。

「安心感」

日本語の安心感

同系統のゲームはいくつか手を出しているのだが、開発元が海外だと翻訳がぎこちないことや文化の違いによる違和が度々ある。

その点において本作は日本の作品なのでストーリーや会話に不自然さを感じることなく飲み込みやすかった。

難易度設定の安心感

私は同系統のゲームを雰囲気等が好みでつい手を出してしまうのだが、戦闘や釣りを難しく感じて挫折することが多い。

本作は釣りが連打だけなのでかなり簡単。戦闘も主人公めがけて襲ってくるような敵ばかりではなく、無限沸きもしないのでやりやすかった。

総じてアクション得意ではない人にも易しい難易度だったと思う。ラスボスも動きが単調なので武器と料理をしっかり持ち込めば苦労しなかった。

「世界観」

ファンタジックな島生活×SF要素

物語の舞台はファンタジー的でのどかな島となるが、主人公は科学の島から来た住人だという。宇宙人?などの凡そ似つかわしくないSF要素が不気味さを醸し出し、この島に何が起こっているのかという核心が気になる内容となっている。

作品を彩るキャラクター

本作では島民以外で交流できる不思議な生物が多く存在する。クリーチャーのデザインもとてもかわいらしい。

私のお気に入りは夜に徘徊する黒猫。初エンカウントしたとき「???」にギョッとしたのだが、正体を察してからはいつそのことが明かされるかが気になって仕方なかった。

「数値管理」

SP減少が早い

本作では道具を使った時にSPという数値が減少する。特に序盤のうちはこのSP減少の速さに悩まされた。SPは30未満になった時点でダッシュができなくなってしまうが、ジョウロの上位版が入手できる前は畑で水をあげているだけであっという間に30を切る。

料理でSPを回復することができるが、序盤は自宅にキッチンがなく町で他人の家までいかないと料理をできないのでうっかり所持品の料理を切らした状態でダッシュができなくなると、それだけで激しいタイムロスとなる。

序盤の資金繰りが難しい

上述の問題と関わる部分だが、SP対策には料理を持っておく必要がある。ただし金策手段として最も効果が高いのも料理なので、どこまで保持しておくかの兼ね合いをよく考える必要がある。

道具の使用回数制限が厳しい

道具には使用回数に限りがあり、規定回数使用すると壊れてしまう。性能が低い道具はあっという間に壊れてしまうので予備を複数持ち歩く必要が出てくる。

リュックや収納BOXの制限が厳しい

所持できるアイテム数には限りがあり、拡張するにはお金が必要となる。しかも拡張の度に要求される金額は増える。だが所持数を増やさないことには料理のストックを持つことができずSPが足りなくなるし、道具の予備も持てない。

出来る事が増えてからが楽しい

前項の「数値管理」で述べたような形で各問題が絡み合っており、序盤のシビアな時期をいかに乗り切るかが肝だと考える。行ける場所が広がって出来る事が増え、島民への理解や物語の謎が深まった辺りから楽しくなってきたと感じた。

メインストーリーの終盤は少し切なくもあったが心温まる描写でよかったと思う。